2021年3月8日~31日に開催した「第2回 新潟空港フォトコンテスト応募作品展」にて、来場者の人気投票によって選ばれました。
第2回フォトコンテスト
募集期間 2020.12.25(金)~2021.02.15(月)
第2回フォトコンテストにご応募いただきましたみなさま、お待たせしました!
厳正な審査の結果、受賞作品が決定しましたのでご紹介いたします!
作品テーマ
新潟空港の魅力を表現した写真
作品条件
- 新潟空港またはその周辺で撮影された写真であること。
- 新潟空港や飛行機、空の旅の魅力を表現している写真であること。(飛行機が写っていなくても、テーマに沿っている作品であれば可とする)
- 2018/1/1以降に撮影した写真であること。
募集期間
2020年12月25日(金)~2021年2月15日(月)
審査について
航空カメラマン 大村基嘉氏ほかによる審査
結果発表
一般部門(テーマ:飛行機)
最優秀賞
- 使用カメラ:NIKON D750
- ISO感度:400
- シャッタースピードと絞り:1/1250 F8
- ホワイトバランス:オート
- 使用フィルター:なし
- 撮影場所:新潟空港 滑走路脇
- 撮影年月日:2018年1月14日
作品への講評
- 航空カメラマン 大村 基嘉氏
- 雪国のイメージが強い新潟県ですが、意外と空港界隈では積雪を見る日は少ないと言います。佐藤さんはこれほどの大雪の日にシャッターチャンスを求めて空港に向かい、除雪されていない道を進み、撮影ポイントに立ったのだと思います。まずそのガッツと写欲に敬意を表したいと思います。
活動中の除雪車両と飛行機を一枚におさめられるタイミングはまれで、作品にするのは難しいことですが、離着陸とも重なったことでさらなる活気が生まれました。背景に写る味わいある住宅の屋根にこんもりのった雪が「だいぶ降った」を物語っていてポイントが高いです(雪が止んでなかったら奥の景色は見えませんから)。日常を取り戻すために皆が動き始めたシーン、込められた願いと確かに重なります。空港関係者にも評判が良かった作品です。
優秀賞
- 使用カメラ:SONY α6500
- ISO感度:8000
- シャッタースピードと絞り:1/250 F2.8
- ホワイトバランス:太陽光
- 使用フィルター:UV
- 撮影場所:新潟市北区松浜 あかしあ公園
- 撮影年月日:2019年10月20日
作品への講評
- 航空カメラマン 大村 基嘉氏
- 晴れた日なら日没は見れるものですが、日没後に空が焼けるのには一定の条件が必要です。その輝きは短く、焼けたのを見てから撮影ポイントに移動していては遅いのです。きっと大越さんの頭にはすでに絵コンテができていたのでしょう。
この場所に立つと「できれば佐渡が見えて欲しい」「飛行機も入れたい、今月の時刻表では日没の時間に発着便があるかどうか」「夕陽か夕焼けも」「できればフェリーも」と、伝えられるものは全て欲張って加えていきたくなるものです。大越さんは全てを叶えました。空港の灯火の美しさもさることながら、翼端ストロボライトと水面の反射もアクセントになっていて、プリントの仕上がりも大変美しかったです。
- 使用カメラ:Canon EOS-1DX MarkⅡ
- ISO感度:2000
- シャッタースピードと絞り:1/60 F8
- ホワイトバランス:色温度5300K
- 使用フィルター:なし
- 撮影場所:阿賀野川右岸
- 撮影年月日:2019年5月25日
作品への講評
- 航空カメラマン 大村 基嘉氏
- 淡いグラデーション、その中でコントラストは構図で作るという巧みさ。玄人らしい色の出し方にも感銘を受けた大変美しい作品です。水面を生かしたマジックアワーの切り取りでは間違いなく一等賞でした。
笠巻さんにはもう一点、静かな波模様に空のグラデーションを落としこんだ大変美しい作品をご応募いただきました。展示でそちらもぜひご覧いただけたらと思います。
F値の明るいレンズを用い、景色が流れ過ぎないようにスローシャッターになりすぎないように配慮されているのだとお察しします。
- 使用カメラ:EOS R
- ISO感度:1000
- シャッタースピードと絞り:1/1000 F8
- ホワイトバランス:オート
- 使用フィルター:C-PL
- 撮影場所:山ノ下海浜公園
- 撮影年月日:2020年4月1日
作品への講評
- 航空カメラマン 大村 基嘉氏
- ばっちり順光、雲一つない空のもと偏光フィルターを効かせ桜の色と空の色のコントラストを表現した、気持ちの良い作品です。複数の木が集まっていますが、まるで一つの大きな大きな桜が見事な枝ぶりで咲いているかのようにも見え、とてもゴージャスに感じます。この桜と飛行機をおさめた作品は他にも集まりましたが、あえて引きの構図でその見事な広がりを捉えた土沼さんの作品が賞を勝ち取りました。飛行機とテントの人がワンポイント加わったことでさらにこの日の爽やかさが伝わります。
- 使用カメラ:SONY RX10M4
- ISO感度:100
- シャッタースピードと絞り:1/2000 F4.5
- ホワイトバランス:オート
- 使用フィルター:なし
- 撮影場所:トヨタレンタカー新潟空港店付近
- 撮影年月日:2020年3月20日
作品への講評
- 航空カメラマン 大村 基嘉氏
- 新潟空港は季節によって実は雪より強風に悩まされることがあるところです。厳しい環境で公共交通機関の運航を支える人たちの心に響く写真でした。
空模様、太陽が差すかどうか、どのあたりに飛行機が入るだろうか…、飛行機が飛び上がって来るまで、きっと暴風の中、様々な思いをめぐらせて待たれたのではないでしょうか。もしかしたら砂で耳もじゃりじゃりになりながら(撮影機材も心配ですが)。コントラストや彩度の高い写真を目指す人は多くても、淡いコントラストを味方にできる人は多くはいません。林があることで巻き上がる砂も目立ち、厳しい運航環境も伝わる適度なコントラストとなったと思います。
- 使用カメラ:SONY α7R2
- ISO感度:200
- シャッタースピードと絞り:1/640 F9
- ホワイトバランス:AWB
- 使用フィルター:なし
- 撮影場所:新潟空港 外周
- 撮影年月日:2019年1月2日
作品への講評
- 航空カメラマン 大村 基嘉氏
- 思わず、おおっ! と声が出そうな圧倒される空ですね。降雪の部分がまるで雲が溶けて地を襲ってくるかのようです。パイロットなら気流悪そうと考えるシーンですが、実は不安定な天気のほうがフォトジェニックなシーンが転がっているものです。そのことを岸本さんはご存知で、目まぐるしく変わる天気で日差しもあったりなかったりという中であっても、先を読んで撮影ポイントで待たれていたのだと思います。岸本さんはもう1点、ろうと雲を写した作品もご応募いただいていて、どちらを取り上げるか迷いました。
審査員特別賞
- 使用カメラ:NIKON D7200
- ISO感度:200
- シャッタースピードと絞り:1/640 F8
- ホワイトバランス:オート
- 使用フィルター:なし
- 撮影場所:阿賀野川 河口
- 撮影年月日:2018年11月3日
作品への講評
- 航空カメラマン 大村 基嘉氏
- 実は前回のSNSフォトコンでも空港の東側の雪山との作品が入選したのですが、この作品はそこからさらに足し算がされており、なかなかマネのできないレベルまで昇華されていたので特別賞とさせていただきました。西風の場合、到着機は新潟空港の東側から進入してきます。東からの直線進入のコースに乗る前に、南側からやってきた飛行機は五頭連峰や飯豊連峰をバックにこのようなシーンを見せます。遠いですので望遠レンズで狙うことになりますが、その際お天気はもちろん、かげろうなどの空気のゆらぎが少ない日であることや、視程の良さといった条件が揃わなければ作品にすることは難しいです。山に雪がかぶりはじめた時期(冬のはじまり)と雪解けの時期(春)とでは雪の見た目のきめこまかさも異なりますが、雷さんは初冬らしいさわやかな雪山の作品を撮影されました。最終進入に向けて旋回が入っている点、まだ飛行機がギアを下ろしていない点もマニアック目線としてポイントが高いです。構図もお見事です。
空港ターミナル部門(テーマ:空港ターミナル)
入賞
作品への講評
- 新潟空港ビルディング(株) 取締役営業部長 岡崎 弥生
- 青空に向かってジャンプしている様子が新たな未来へ飛翔する航空機のイメージと重なり、とても清々しい気持ちになりました。屋上にある「新潟空港」のサインも入れた事で、より空港らしい作品になったと思います。
ファミリー部門(テーマ:家族)
入賞
作品への講評
- 新潟県交通政策局空港課 主任 中山 敏弥
- お孫さんの双眼鏡で顔をのぞき込むおばあちゃんの姿が、とてもチャーミングですね。
家族で旅行に向かうワクワク感とほのぼの感が伝わってくる、素敵な作品となっています。
オーディエンス賞
入賞
プレゼント
一般部門 | ||
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最優秀賞 | 1名(旅行券 30,000円分) | |
優秀賞 | 5名(旅行券 5,000円分) | |
審査員特別賞 | 1名(旅行券 3,000円分) | |
ファミリー部門 | ||
入賞 | 1名(新潟米「新之助」5kg) | |
空港ターミナル部門 | ||
入賞 | 1名(越後亀紺屋 藤岡染工場「テオルのマスク」) | |
オーディエンス賞 | ||
入賞 | 1名(航空会社グッズ詰め合わせ) | |
応募者全員 | オリジナルマスクケース |
応募票にご記入いただいた住所に発送いたします。
総評(第2回フォトコンテストを終えて)
航空カメラマン 大村 基嘉氏
たくさんのご応募ありがとうございます。新潟空港をテーマにこんなにも切り取れるシーンがあるのかと驚き、一枚一枚感動しながら拝見させていただきました。また、雪の日も風の日も、穏やかに花咲く季節も、何気ない日常も、こんなにも日々空港と空港のある街を見続けてきた方々がいらっしゃったことを嬉しく思った次第です。
作品に込められた作者の意図を読みとっていると、作品選考の時間はあっという間に過ぎました。県内外の方々にぜひとも見ていただきたい写真ばかりで、もっと入賞数を増やしたいと思うほど選考作業は難儀しました。
今回は空港で働く方々にも選考会場をオープンにし、普段働く職場がどれほど輝いているものかを見ていただきました。また、厳しい環境の中でも日々職務に従事されているエッセンシャルワーカーの姿を、ちゃんと見ている人たちがいることもお伝えしたかったのです。全応募作品の展示を空港で行うことにしたのもそのためです。応募作の中には大雪の中で働くトラクターを写した作品がありました。空港での展示ではぜひそうした作品も探してみてください。きっと関係者の心に響くものと思います。
花と飛行機をおさめた作品も多くご応募いただきましたが、今回は、新潟空港であることが伝わることや、空港のある街の魅力を再発見すること、この土地にしかない魅力が伝わることを念頭に選んでみました。
とはいえ、見ていただきたい作品はたくさんあります。空港では全応募作品を展示しますので、ご覧いただく皆さまにはぜひ自分の中のお気に入りを選んでみてください。
撮影者コメント
除雪を待つ離陸機あり、着陸機あり、この様子はなかなか活気あり、今後の新潟空港にまた賑わい戻るよう願いをこめて。